まど・みちお100歳の言葉
- mayumi

- 2021年8月22日
- 読了時間: 3分
更新日:2022年2月18日

大好きなまどさんの詩を久々に読んでいます。
繊細で感受性が強く素直で純粋なまどさん。
100歳になっても子供のような視点で純粋に物事をみていらっしゃいます。
ヨガ的な考えの詩も多く、
いつもはっとさせられ、
良いインスピレーションをもらえます。
私たちが今、生きているのは、
決して当たり前なのではなく、
まぎれもなく生かされている。
毎日を謙虚に感謝を忘れずに生きる。
まどさんの詩を読み改めて気付かされます。
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引っ込み思案な子どもでした。
アリや花のおしべなどの小さいものを
じっとみつめることが好きでした。
小さいと、ひと目で全体が見えるから、
そこに宇宙を感じていたのです。
どんな小さなものでも
みつめていると、
宇宙につながっている。
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私は私という人間ですけど、
こういう人間になってここにいようと思って
ここにいるわけではないんです。
私だけでなくて
あらゆる生き物がそうなんです。
気がついたら、そういう生き物としてそこにいる。
ということは、やっぱり
生かされてるっちゅうことじゃないでしょうか。
人間を超えた、ある大きな力・・・
「宇宙の意思」のようなものを感じずにはおれない。
それは「自然の法則」といってもいいかもしれません。
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私の目の上にはいぼがあります。
そのせいで、二重に物が見えたり、かすんで見えたりします。
このいぼのおかげで、
私の世界の見方にはバリエーションが増えている。
楽しくて、うれしくてしょうがないことです。
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なんでも、どんなことでも、
興味を持たずにはいられません。
そうやって、驚いたり、うれしくなったり、
がっかりしたり、ほおうっと感心したり。
何かを見た瞬間に、私の中でいろんなことがおこります。
そうして、詩も絵も生まれてきます。
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私に親切にしてくれた人も懐かしいし、意地悪した人も懐かしい。
いい人も悪い人も、この年になると、ぜーんぶ懐かしいんですね。
それから、人類としての懐かしさもあると思うんですよ。
過去に見たわけでもないのに、
なぜか不思議と懐かしい気持ちになる風景というものがありますね。
あれは、遠い祖先の見たもの感じたものが私たちの中に残っていて、
懐かしさを湧き起こさせるんじゃないかと思っとるんです。
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「恋」というのは、ふつうは人間同士の間で
言われることが多いものですが、
「愛」というのはね、
これは森羅万象いっさいについてのものです。
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この世は、人間だけのものじゃない。
人間は、たくさんのものの一つにしかすぎないんであって、
人間だけが幸せなんてありえない。
もっと謙虚でいていいんじゃないでしょうか。
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口にするもはお恥ずかしいことですが、
習慣的に「夕べの祈り」は続けています。
ただ、祈っているのは
「自分を超えた大きな力」に向かってです。
私がいう「かみさま」は、
「宇宙の意思」みたいなもの。
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ぼくが ここに いるとき
ほかの どんなものも
ぼくに かさなって
ここに いることは できない
もしも ゾウが ここに いるならば
そのゾウだけ
マメが いるならば
その一粒の マメだけ
しか ここに いることは できない
ああ この地球の 上では
こんな だいじに
まもられているのだ
どんなものが どんなところに
いるときにも
その「いること」こそが
なににも まして
すばらしいこと として
☆----☆----☆----☆----☆----☆----☆----☆
まどさんの絵




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