Book:答えはすべてあなたの中にある
- mayumi

- 2020年2月8日
- 読了時間: 6分
更新日:2022年3月4日

著者:ジェームズ・アレン
1864年、英国生まれ。
父親の事業の破綻と死から15歳で学校を退学。以後、さまざまな仕事に就きながら独自に勉強を続け、38歳で執筆活動に専念する。作家としてのキャリアは他界した1912年までの9年間と短いが、執筆された19冊の著書は世界中で愛読されている。中でも1902年に書かれた本書『AS A MAN THINKETH』は、現代成功哲学の祖として知られるデール・カーネギー、アール・ナイチンゲールなどに強い影響を与えた。いまなお自己啓発のバイブルとして、世界中で読まれ続けている。
何度も読み返したくなる、
とても良い本でした!
目標を定め強い心を持つ。
このことが人生の明暗を分けるのだと
この本からしっかり学べました。
★代償の法則
宇宙のエネルギーは無限です。
しかし、そのエネルギーの使い方には、厳しい制限があります。
私たちは自分の持っているエネルギーを有効に使うことも出来れば、
乱用することも出来ます。
影響力とパワーを持つ人は、目標に向けて、忍耐強く努力し、
全エネルギーを注ぎ込んでその達成を待ち望みます。
達成に至るまでの間は、自然に他のことを犠牲にしています。
特に快楽的な欲求を満たすことなどにエネルギーを使う余裕はありません。
愚かで弱い人は、一時しのぎの快楽に流され、その場限りの欲求や、
衝動的な思いつきに従って、エネルギーを浪費してしまいます。
そして、いつの間にか不機嫌になったり、無力感に陥ったりします。
エネルギーはひとつの方向に使われると、
別の方向に利用することができません。
これは、宇宙的な法則です。
この作用は、精神世界でも物質の世界でも同じです。
ある方向の獲得は、その反対方向の喪失を必然的に伴います。
また、ある大きさで生じさせた力は、その大きさに応じて、
別のところから差し引かれます。
宇宙は、常に全体のバランスが保たれるように作用します。
無駄に消費したエネルギーは、有効に使えるエネルギー量を減少させます。
快楽の方向に求めれば、真実の方向へは求めることが出来ません。
また、怒りにエネルギーを消費すれば、忍耐という「美徳の蓄え」から差し引かれます。
何か得るには、何かを代償として犠牲にしなければなりません。
これが「代償の法則」です。
★成長の痛みと克服
宇宙のエネルギーは、消滅して無くなってしまうということがありません。
古い悪習慣の扉を閉めることは、新しい良い習慣の扉を開けることになります。
わがままな心、自分を甘やかす快楽、ネガティブな考え方など、
自分にとって良くない癖をなくせば、心のエネルギーは、
純粋で美しい資質を際立たせることに変換されます。
活力を消耗させていた刺激から解放された心には、
自分を活性化する歓びが湧き出すでしょう。
ただし、この変化は一瞬のうちに起こるわけではありません。
またその過程は楽しくもありませんし、痛みを伴うかもしれません。
自然界は成長の代償として、努力と忍耐を要求します。
成長の過程に必要な様々な克服の体験は、
多くの場合、もがきと痛みとの闘いになるでしょう。
しかし、一つ一つの克服が、必ず成長をもたらします。
克服ごとに、成長のレベルを維持することが出来るのです。
闘いは必ず終わります。
痛みも一時的なものに過ぎません。
★強さをパワーの変えて
怒り、頑固さ、色欲、強欲に、心を預けてはいけません。
すぐに「腹をたてる人」は、実は弱い人です。
新たに学ぶことや、自分のやり方を改めることを拒む「頑固な人」は、愚かな人です。
「好色な人」は一時的な快楽にばかりエネルギーを費やすために、
肝心なことに必要なエネルギーを失うばかりか、自尊心までなくしてしまいます。
「強欲な人」は人の本質的な気高さと真の生きる歓びを見失っています。
そして、本当の幸せを知らないばかりか、
地獄の苦悩を味わい続けることにエネルギーを注いでいるようなものです。
自分を「弱い」などと、思わないことです。
弱さは、強さに変えられます。
エネルギーを何に向けるかで、それはパワーに変わります。
思考の流れを、自分を高める方向へ切り替えましょう。
虚しい願望や、前に進まない後悔は、捨て去ることです。
不平や不満、自分への慰めは終わりにしましょう。
悪との戯れも、おしまいです。
顔を上げ、あなたの中に眠る強さを起こしましょう。
弱さを卑しさも、心と人生からはねのけて、
哀れな偽りの人生ではなく、
自律のある真実の人生を生きることです。
★あなたの強さはあなたの中にある
何よりもまず、強さを持つことです。
確かな目的と、それに向かう強い意志がなかれば、人生は不運と弱さに流され、
不安定なまま終わります。
あなたの心に、確固とした目標を定めることです。
そして、その目標に向けて行動を起こしましょう。
あなたの選択は、最良ではないかもしれません。
それでも、その方法が、今のあなたが思いつく最善のものならば、
実行することがあなたの使命です。
状況を進展させたいと考え、学ぼうとする気があるなら、
思いつく最善のことをしているうちに、もっと良い方法が見つかるでしょう。
何をすれば良いか、じっくり考えてください。
ただし、行動すべき時には、躊躇せずに実行することです。
★シンプルな心
純真で強い心で生きていれば、
煩わしい出来事や複雑な状況に巻き込まれることなく、
人生そのものがシンプルになります。
その人生は、真実の道をまっすぐに、穏やかに進んでいきます。
偽りのないシンプルな心で、美徳を心がけて賢明に生きていく人は、
未来のことや未経験のこと、未知のことを恐れて、
不安や心配に陥ることはありません。
「自分がするべきこと」
「自分が知っていること」
「知ることが出来ること」
だけに心を傾けているからです。
また、単なる仮説を事実のように受け止めて満足したりもしません。
シンプルな心の天真爛漫さは、なんの制約も受けません。
ただ、素晴らしいパワーになるだけです。
うたぐり深さやごまかし、落胆や嘆き、不安と恐れ。
心を暗くするものを全て投げ出した自由な心は、強く冷静で穏やかに、
純粋なまま、明るく確かな世界で、美しく高いレベルに生きています。
★美徳の精神
本当の優しさとは、誰に対してもどんな場合でも変わらない心遣いから生まれるものです。
時として怒りや恨みが込み上げてきたり、
急に冷淡な態度に変わるような一貫性のないものではありません。
また、好ましい環境で気高くいられたとしても、
「美徳の精神」に同調しているとは限りません。
劣悪な環境においても、心の輝きを失わずにいられなければ、
本当の気高さとは言えないからです。
悲しく辛い出来事や、周りの批判や非難に動揺して、
「高潔の王座」を崩すことがあってはなりません。
★愚かな人と賢い人
自分の他に、敵は存在しません。
無知よりも暗い闇はありません。
真実の正しさに従わないという、自分自身の気質から生じる他に、
苦悩を呼ぶものは何もないのです。
富や名誉、快楽を追求せず、今の自分であることを喜ぶ。
これが本当に賢明な人の生き方です。
そうであれば、たとえ自分から何かが取り上げられたとしても、
悲嘆にくれることはありません。
富や名誉にこだわり、楽することや快楽ばかりを追求し、
何を手に入れても満たされることを知らない。
これこそが、愚かな人の人生です。
そんな人が、何かを取り上げられようものなら、大騒ぎになるでしょう。



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